「ひばりくん。って呼んでもいいかな?」
「すきにすれば」
「ありがとう!ひばりくんってどこ中?」
「並中」
「並中ってブレザーじゃなかったっけ?」
「学ランも、ある」
「へー、すごいね。並中自由だね!うらやましい」
「君は東中、だろ?」
「正解!えー、すごい何で分かったの?ひばりくんってエスパー?」
「エスパーじゃないよ。だって君、制服着てるじゃないか」
「そうでした…」
「そうだよ」
「あ、ねぇねぇ、ひばりくんの好きなものって何?」

「好きなもの?」
「好きな食べ物とか、」
「…、オムライス」
「オムライス私も大好きだよ!」
「一緒だね」
「それじゃあ、ひばりくんの好きな果物は何?」
「林檎」
「好きな色は?」
「黒」
「好きな動物!」
「鳥」
「好きな魚は」
「鮭」
「好きな季節」
「冬」
「好きな飲み物とかは?」
「紅茶」
「好きな時間帯」
「夜だ」
「んーと、あと他に好きなものある?」
「学校とか?」
「学校好きなんだ。いいことだねそれは!」
「あ、あと大事なことを忘れていたよ」

「それと、きみ」ってひばりくんが言った。私はびっくりして嬉しくて、「それって本当?」って聞き返したら、「冗談」って彼が言う。ですよね!それでも私が少しがっかりしていると彼が「って言ったらどうする?」といじわるく笑いながら私の顔を覗き込んでくるので。ああ、いつか本当に私の心臓は止まってしまうんじゃないかと思う。それも近い将来に。 そして彼は「次は君が答える番だね」とも言った。だから私は「世界で一番好きな人はひばりくんです!」って答えた。ちょっと恥ずかしかったかも。それでも彼が「それ、本当?」とそれはそれはかっこよく微笑んだので。恥ずかしいのなんてどうでもよくなった。 本当だよ、本当の本当に決まってる。世界が嘘で作られていたとしても、これだけは本当。
こうやってひばりくんのこと、ひとつひとつ知っていけたらなぁ、って思うよ